★「疲労困憊です」と訴える患者さん…
昨今の疲れはパソコン作業や細かな人間関係に絡んだ疲れが主流です。この疲れは肉体疲労と違って一晩寝ても疲れが取れないのが特徴です。この疲れが元となって発病すると自律神経の乱れが生じます。そしてやっかいなのは訴える症状が不定愁訴的で半病人的な様態を示すことです。これは皆さんも多かれ少なかれ経験されていると思います。
★指圧での対処法
ではこのような方が来られたらどのように対処したら良いでしょうか。
不定愁訴のベースには疲労があるわけです。それも結構大きな疲労が…。まずそれを退治するのが目標でしょうか。相手は神経的な疲労を訴えている事を考えて、これは全身指圧が適応になると思います。手数を考えて、できれば「初級」の全身指圧が良いでしょう。それを一時間かけて丁寧に施術するわけです。「中級」までやった人は経絡を診て「虚実」を判断しながらやればもっと緻密な施術ができますね。兎に角それでじっくり指圧をするのです。
★結果の判定はどうする…
一時間指圧をしたとして、次はそれをどう判断するかです。結論から言えば疲れが出てグッタリすると言うか、風呂上がりのようにダルくなる感じが出れば成功です。これは指圧によって潜在的に溜まっていた疲労が表面に出てきたからです。こんな治療反応が出たら「指圧治療は成功」と思って下さい。反対にまったく変化がなく変わらずの場合は、疲れが表面化していないわけすでから再度の指圧を勧めて下さい。
いつまでやるかって…?そう。疲労の反応が出るまでです。