治療技術を解説した参考書が欲しい…
経絡指圧の全体を俯瞰する参考書が欲しいと常に思っていました。とくに理論から臨床応用に至るまでを解説した参考書…。それが ぜひ必要だと常々痛感していました。もしそれがあれば学ぶ人は一人でも正しく指圧を学ぶ事ができます。そして同時に経/絡指圧を後世に残す上でも、「技術資料」として非常に大きな意味があるからです。ただ思うは易し、行うは難しです。でも思い切ってトライしてみました。そして完成したのがこれです。
必要なテキストは内製化する
今月また新しいテキストが増えました。当会としては9冊目の書籍となります。今から20年以上前、まだワープロが全盛を誇っていた時代に第1冊目を四苦八苦して制作したものです。当時セミナーをしていた関係で印刷教材の必要性は熟知していましたが、本を出してくれる出版社などはあるはずもありません。鍼灸専門の出版社にもそれとなく問い合わせてみましたが相手にもされませんでした。「断られても何度でも他の出版社に依頼するのがコツだ」と言いますが、まったくの素人にはどうすれば良いのか分かりませんでした。そこで「出版社がダメなら自分で作るしかない」と思ったのが20年前です。これが書籍内製化の発端でした。「書籍」と言っても印刷コピーしたプリントを単に製本しただけの資料集です。でも制作にあたっては、夜間の編集学校に通って書籍制作の基本を学んで制作したものです。負け惜しみですが内製できるスキルを身に着けたお蔭で、今では必要と思われるテキストを自由に作れるようになりました。
「なるほど」と理解してスキルアップ…
中級のセミナーを設けてから中級用のテキストの必要性は常に感じていましたが、しかし中級テキストが経絡指圧の全貌を解説するテキストとなると、自分にとってもこれまでの経験と知識、理解度を問われる大変なものだと思いました。最初の項目は難なく筆が進んでいましたが、いざ核心部になると筆が止まってしまいました。調べては書き、調べては書きの繰り返しです。瞬く間に数年が過ぎ、周囲から「まだ中級のテキストが出来ないのですか」と言われた事も…。そこでまだ途中ですが、書籍を分冊して今回取り敢えず上巻だけでも発刊する事にしました。企画から4年は経過しています。
読み直してみると、記述として自分の文才の無さを痛感しましたが、それはそれとして読んで頂けれはどなたにも「なるほど」と思って貰える内容です。そしてそのまま技術をスキルアップできるようになっています。沢山の人に読んで貰いたい内容です。
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