どんな症状なのか…?
ただ症状のわりには元気で、病院検査でも異常は見当たらないようです。
普段は快活なので健康に見られますが、本人は人知れず長年その異常感覚で悩んでいたりします。
また自覚される症状も、病気の典型的な症状ではなく、俗に言う不定愁訴的で感覚的な訴えが多いのです。
ただ「うつ病」のような精神的な苦痛は伴っていないようです。
本人としても病気と健康の中間くらいだと自覚しており、病院巡りをしても「異常はありませんよ」と本気にしてくれません。それで困っているわけです。
つい治療院巡りをしてしまう…
このタイプの方は結構活動的でマメに動く人が多いようです。
ただ治療院を歩いてみても、結果は芳しくなく症状はあまり改善されなかったと言います。
結局あきらめて放置…という形になって、家でサプリを飲んだり、たまに売薬を服用したりして過ごしていたようなのです。
それでも症状は悪化する事はなく、ごまかしながら過ごしていると言う感じでした。
身体に触れてみると…
声も大きく、見た目では確かに健康そうに見えるからです。
特徴としては皮膚の弾力が一様に硬い人が多く、目だった圧反応やコリも解り難い。
そうなると少し難しいです。押圧場所のターゲットを絞れないからです。
ただ漢方的にはこのような訴えは「水」に関係したトラブル(水毒と言います)が多く、まず水分の摂取量を疑います。
たとえば「風呂上りに水を飲みますか」と聞きます。
すると「ペットボトル1本(1リットル)のウーロン茶を毎晩飲みます」と言うのがありました。
いくらなんでも飲み過ぎですから、これは「水」に関係したトラブルと考え、「腎経」や「膀胱経」に異常があるなと見当をつけます。
そして指圧箇所のターゲットを絞れないので、まず全身指圧をします。
そして指圧をしてみる…
求めるままに強く圧すのですが、応えないと言う方が多いです。
これまでの治療院巡りで体表面が鍛えられ、少しばかりの刺激では応えないんです。
こういう時は全身指圧をして、体の表面が弛むのを待ちます。5、6回行うと弛んで来るので、そこで施術ターゲットを絞ります。
概して腰とお腹が固い人が多く、下半身を重点に指圧を進めて行きます。
施術回数を重ねると、徐々にお腹が弛んで柔らかくなって来ます。
と同時に、つかみ所のなかったツライ症状が段々小さくなる…。そんな感じで変化して来ます。
やがて「まだあるけれど、気にならない」と言う状態になります。
ここまで来ると安心です。
治療は終了となります。その後はご自身の体力が残りの症状を克服してしまうからです。
まとめ
病院で検査をしても異常なし。しかし本人は不快な症状で悩んでいる。そんな方も多いようです。病院や治療院巡りをしている方も多いです。そんな方を診てみると、押しなべて腰やお腹が硬い人が多い。これを全身指圧をしながら弛めてあげると、症状も軽快する事が多いです。漢方では「水」の病として分類するこの種の病は、病気ではない病気として扱われる事が多いです。方策としては、全身指圧を行いながら体を弛め、施術重点部位を絞り施術を繰り返します。お腹が弛んでくると、徐々に症状も軽快してくるので「元気になったら」治療を終了します。全身指圧は指圧専門院なら、どこでも受ける事ができます。
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