頭痛と肩こり

 肩こりには頭痛を伴うものがあります。その肩こりは頭痛が強くなると強くなる場合もあれば、その逆の場合もあります。いずれにしろ本人にとって辛いものです。頭痛の症状は頭がガンガンするものや、頭を締め付けられるられるもの。また眼精疲労を伴うものなど多彩です。重篤な病気が隠れているケースも指摘されますが、その場合には他に特徴的な症状があります。指圧で良くなるものもあり、ここでは一般的な原因とその治し方を見て行きましょう。

 頭の中の血管や神経が圧迫されたり、また炎症などの刺激を受けたり、また頭や首の筋肉が伸び縮みしたりすると、それぞれの部位でそれらを痛みとして受け取ります。これが頭痛となって感覚されるわけです。そして血管で起こった痛みは広範囲に伝わり、頭皮や頭の骨に起こったときはその部分が痛みます。
 普段感じる頭痛の多くは、特に原因となる病気のない「一次性頭痛」と呼ばれるものです。「同じような頭痛をしょっちゅう経験している」という場合は、慢性的な一次性頭痛です。一次性頭痛には主に片頭痛、緊張型頭痛、群発性頭痛の3つのタイプがあります。

 一次性頭痛のなかで最も多いとされている緊張型頭痛は、後頭部、こめかみ、額を中心に頭重感や圧迫感または締めつけられるように、ジワジワ発生してしばらく続きます。吐き気や嘔吐が発生することはありません。また体を動かした際に頭痛が悪化することもありません。日常生活に支障が出ることは少ないようです。

 「緊張型頭痛」の発生機序は、側頭筋や後頚筋、僧帽筋などの頭と首、背中にかけての筋肉のコリや張りによって、痛覚神経が刺激されることで起きます。 筋肉のコリや緊張によって血流が悪くなって筋肉に老廃物がたまり、その周囲の神経が刺激されて起こるのです。
 そしてその原因の多くは、生活習慣が関係しています。精神的・身体的ストレスで起きることが多く、コンピューター操作などで長時間同じ姿勢をとり続けている人に起こりやすい頭痛です。デスクワークや車の運転などでうつむいた姿勢をとっているときが要注意で、長時間同じ姿勢でいることから、夕方や仕事の終わりごろに頭痛が起こりがちです。

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 持続時間には個人差があり、30分程度で収まることもあれば、1週間程度続くこともあります。また無理な姿勢の継続や長時間のパソコンの使用などによる目の疲れや肩こり、倦怠感を伴って痛みが現れやすく、後頭部から首筋を中心に頭全体がギューッと締め付けられるように痛みます。
 この頭痛を引き起こすものには、次のようなものがあります。

●心身のストレス ●顎関節症 ●長時間の同一姿勢 ●運動不足 ●眼精疲労

緊張型頭痛の治し方を解説します。

治療および対処法

 月1回前後の頻度で一般的な鎮痛薬が有効であれば、特別な治療は必要ありません。毎月数回頭痛が生じるのであれば、生活習慣を見直し、姿勢の改善、運動、睡眠時間などの改善の工夫をします。頭痛の頻度が多く、市販の鎮痛薬を3日以上服用している場合には、医師による薬物療法が必要となります。
 予防にはストレスが溜まりにくい生活を工夫することが大切です。また、身体的なストレスを防ぐには、長時間同じ姿勢を取らないようにすることやストレッチなどを行うことも有効です。

 指圧では偏った姿勢によるコリや緊張を弛めます。また精神的なストレスによるものは、頭部から背中に掛けて施術しますとリラックスできます。指圧で対処しやすいトラブルです。

 日本では約840万人の人が片頭痛であると推計され、女性に多くみられます。何らかの理由で脳の血管が急激に拡張して起きるのが「片頭痛」です。 脳の血管が拡張することで、周囲の三叉(さんさ)神経が刺激され、その刺激でさらに血管が拡張され「片頭痛」が起こるのです。
 また「片頭痛」が起こる直前には肩こりが出ることもあり、こめかみから目のあたりがズキンズキンと心臓の拍動に合わせるように痛みます。 片頭痛は片側だけが痛むとは限らず、調査によると片側が痛む人が約6割、両側が痛む人が約4割程度居ると言われています。強い吐き気を覚え、おう吐をしてしまうなど日常生活に支障が出ることもある発作性の頭痛です

 症状の特徴は体を動かして頭の位置を変えると痛みが増幅することです。また頭痛以外に吐き気、嘔吐、下痢などの随伴症状があり、光、音、におい、気圧や温度の変化に対して敏感になることも特徴です。
 頭痛は数時間程度のこともあれば、3日間くらい続くこともあり、頻度や時間には個人差がありますが、多い人では1週間に1回と周期的に頭痛を繰り返すようです。

 片頭痛の原因は脳の視床下部が関係しています。視床下部は、ホルモンや体温の調整などの働きをしていますが、この視床下部で何らかの変化が起こると、三叉(さんさ)神経が刺激されて炎症が起こり、痛みが起きると言われています。
 片頭痛の主なキッカケとなるものには、次のようなものがあります。

●月経・排卵 ●出産後や更年期 ●寝不足や寝過ぎ ●人混みや騒音 ●天候の変化 ●温度や湿度の変化 ●飲酒

片頭痛の治し方を解説します。

治療および対処法

 片頭痛には様々な因子が関与しているため、根本的な治療法がまだみつかっていません。でも、薬による治療やセルフケアによって症状をおさえることができます。頭痛発作を抑えるための予防薬があります。これは頭痛の程度や頻度、本人の生活環境に応じて医師が処方します。また片頭痛が起きた時は主に痛み止めを服用します。
 生活改善としては充分な睡眠を取ること。そして空腹状態や飲酒を避けるなどがあります。また入浴も片頭痛を起こす誘因となり、シャワーなども活用すると良いようです。運動としては肩を回すなど、椅子に座りながらできる簡単なストレッチで体を動かして、片頭痛の原因となる、頭を支えている首から肩にかけての筋肉の緊張をやわらげる体操も効果的です。

 指圧では「三焦経」というツボ・経絡に反応が出ることが多いので、全身を施術しながらそのツボや経絡を指圧します。リラックス効果も大きいので、指圧の適応症でもあります。

 めったにありませんが、群発性頭痛とは頭の片側だけに目の奥の辺りに激痛(片目を抉られる痛み)が起こるほか、目の充血、涙や鼻水が止まらないなどの症状を伴う頭痛です。20~40歳代に多く、とりわけ男性に多いことも特徴の一つです。症状は1~2か月間ほど毎日のように起こり、この期間を群発期と呼びます。なお激しい頭痛はくも膜下出血や脳隨炎、脳腫瘍などの重大な病気が疑われる場合があるため、注意が必要です。ただ医師もこの頭痛を見たことがない人も多く、患者は少ないようです。

 痛みが起こるメカニズムとしては、目の奥の動脈の拡張が原因で、うっ血や炎症が起こり頭痛につながるという説。眼や顎に向かって走る三叉神経の活動が過剰に高まって発生するという説などが考えられていますが定説はないようです。目が充血したり涙や鼻水が止まらなくなるのは、三叉神経と繋がる副交感神経が興奮するためです。睡眠中に起こることが多く、激痛で目が覚めることがあります。

 症状の特徴は左右どちらかの目の周囲からこめかみのあたり(前頭部~側頭部)にかけて目を抉られるような激しい痛みと、痛むほうの目の充血、涙、鼻水、鼻づまり、まぶたの下垂などといった症状を伴うのが特徴です。痛み発作は1日に2~8回繰り返され、数日~3ヵ月ほどの間、集中して続きます(群発期)。また頭痛が起こらない時期を経て、再び群発期がやってくる場合(反復性群発頭痛)もあり、群発期が年中続く場合(慢性群発頭痛)もあります。
この頭痛を引き起こすキッカケとしては、次のようなものがあります。

●飲酒 ●喫煙 ●血管拡張剤の服用 ●気圧の変化

群発性頭痛の治し方を解説します。

治療および対処法

 群発性頭痛は一般の痛み止め(鎮痛薬)では痛みを抑えることができません。そこで即効性のあるトリプタン注射薬を使用します。通常は注射をしてから10分間くらいで痛みが軽減し始め、15分間以内には痛みがほぼなくなります。
 群発期はアルコールを摂取すると確実に頭痛が起こるため、飲酒は避けます。群発期が終われば、飲酒をしても大丈夫です。また喫煙は特に群発期には止めた方がよいでしょう。就寝は時刻が不規則になったり、長時間昼寝をしたりすると、予想外のタイミングで頭痛が起こることがあります。睡眠時間を規則正しく、昼寝をしすぎないようにして、頭痛が起こる時間帯を一定にすると群発頭痛に対処しやすくなります。

私どもの指圧について

 この度は、数ある治療院の中で、当院をご検討くださり有難うございます。
 当院へは都内・近県から多くの方がご来院され、その多くはつらい頑固な肩こりや体調不良等で悩まれる方です。幸い大多数の方が数回の通院で症状改善を実感され、大変多くの方にご支持頂いております。
 当院の指圧は、他のマッサージ、整体・整骨院とは違い、経絡指圧という医療的色彩の強い指圧にて施術を行っております。
 お辛い症状の改善を実感いただくためにも、各ページを参照されご理解いただければ嬉しく思います。

経絡指圧・池袋治療室
 院長:藤崎信行